【第78話】Carl Zeiss Jena Pancolar 1Q 2.0/50 M42 With K-3

今回は、第26話の先進的なMCのPancolarではなく、ちょっとオールドなPancolarです。
距離環のところが「革巻き風」になっていると、「グッタペルカ・バージョン」って言われるモノになりますが、このモデルは、ほぼ近いモノです。
グッタペルカって、ゴム状なんですけど、簡単に言うと、カメラ本体の「革」になっている黒い部分って言えば、判りやすいかもですね。

このレンズは、ヤフオクでゲットしたのですが、その時の説明が「絞り羽根の動きが悪い」程度の説明でした。
ところが、手元に来て、あれこれ確認してみますと、以下の不具合が確認できました。

・当初バラす前のチェックにて。
 (1) 絞り羽根の不動を確認。
 (2) マウント部内部スプリングがグチャグチャを確認。
 (3) 絞り環のクリック感が非常に弱いのを確認。
・また、バラした後に以下を確認。
 (4) 前玉固定環の完全固着を確認。
 (5) 絞り環のクリック用金属製ピンの板バネが潰れているのを確認。
 (6) 絞りユニット内回転機後部に不具合があるのを確認。
 (7) ヘリコイドのネジ込み位置が適正ではないのを確認。
 (8) 清掃時に各指標値が退色。

・(1)、(6) について:
 絞り羽根不動の原因は、酷い油染みもありますが、同時に絞りユニット内の絞り羽根開閉幅制御環 (ベアリング3個で回転する環/リング/輪っか) の機構部で使われている、非常に薄い真鍮環 (ベアリング3個を保持する役目) が、変形していたことが根本原因。
 また、同時に、過去のメンテナンス時に、その機構部の調整環 (リング/輪っか)を最後までキッチリ締め付けてしまったために変形したことも判明。 (ベアリング3個が均等に配置されているのを確認しつつ締め付けないとイケナイ)
 ベアリング3個の均等配置を確認しないまま、その機構部を固定する環を最後まで締め付けてしまったので、内部で薄い真鍮環が斜めに曲がってしまい、最終的に絞り羽根の駆動が一部 (f5.6までしか回らない) に制限されていました。

って、こんなカンジの「ボロ」でした。⤵⤵⤵

ヒドイものですね。素人の私でさえ、開けた瞬間、こりゃ、ヒドイ!前に開けたヒトも超ど素人だ⤵

折角の「幾千円」を捨てるわけにも行かず、いつもお世話になっている「千葉 柏市の先生」に手術をお願いしました。

まー、「ゴミ」状態だったPancolarをよくぞ、ここまで直していただき、「執念」を感じますね。
先生、ありがとうございました。


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それでは、ISO 400 開放、1/2000 -0.3EVから。

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やはり、Tessarのようなバキバキ感はなく、自然で優しいカンジの写りですね。
色調、色乗り、Bokehどれをとってもいい感じです。
Zeissって、やはりこの時代の製品のほうが、私的には好きですね。
後年のMCになりたての頃の製品は、コテコテを通り越して、「しつこい」ですからね。
日本人は、欧米系の化粧品が似合わないように、日本製のお化粧じゃないとね。ワザとらしいんだよ、ってか。

続いて、絞り5.6 1/100 -0.7EVです。


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絞りを3段しぼったら、EVも3段いったほうがいいみたいですね。
ちょっと、明るいかな。
でも、イイ感じです。
とても、あの「ボロ」とは思えません。
当初の資金も、これで有効に活用できます。
いいレンズです。Pancolar。。。流石、Zeiss。。。


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このレンズ、絞り環を動かすと、絞り環の前にカニの爪みたいに指標が動いて、被写界深度幅を表してくれます。
今は、0.9~0.95位ですか、被写界深度がある幅は。。。
手動式のカラクリ仕掛けのようです。
一番先の菱形の距離環ラバーが、「革状」の平っぽいものになっていると、「グッタペルカ・バージョン」ですね。

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by hiyodori2013 | 2017-09-25 20:45 | カメラ レンズ | Comments(0)

PENTAXマウントで使える数々のレンズ達とバイクで遊んでいきます。他のマウントも少々。


by hiyodori2013